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コンサルティング 中国
メディア、広告との連動型 ECでシナジーを追求
アウトソーシングを手掛けるトランスコスモスグループの現地法人で、コンサルティング会社の斯黛爾商務諮詢(上海)(スタイルエイジ、 TEL=021-6355-8209)が事業展開を本格化している。この2月に設立した同社は、既に上海時格商貿、上海?纓s広告と事業提携。昨年9月に開始したEC事業に続き、2月に広告事業に着手、雑誌媒体と連動型のECを始めている。また、今月25日にはウェブ上の仮想ショッピングモールのオープンも手掛けた。提携会社の持つメディアパイプ、広告と連動したEC事業の展開でシナジーを追及していく。会社設立の背景や事業戦略などについて、董事COO の中井晃司氏に話を聞いた。

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――トランスコスモスは日本国内ではダイレクトマーケティング周辺のアウトソーシング企業として知られる。中国市場でダイレクトマーケティングに着手した理由と背景は。
「中国は生産拠点からマーケティングの場へと変化しており、当社はオリンピック、万博後の消費者の購買力向上をマーケットとして捕らえている。20代半ばから30代半ばにかけての女性の消費は急激に高まっており、中でも年収1万元以上の層はとてもアグレッシブだ。この層のアパレルやアクセサリー、化粧品などの“いいもの”に対する購買意欲は非常に高まっている。通販やネット販売といった市場は未成熟だが、これらの層に絞ったアプローチには期待できる。この2年ぐらい市場調査を行ってきたが、この層に向けて絞ったダイレクトマーケティング(DM)で大きな成果が出せると確信した。トランスコスモスグループにとってBtoCは初めての試みになる。中国にはグループ企業が12社あり、それらと連動させることでグループのシナジーも生み出せる。DM分野においてはグループで十分なノウハウを構築してきたことからも、中国BtoC市場の成長性に期待している」
――スタイルエイジはコンサル事業として、ファッション誌連動型のECサイト運営代行、中国で発行する日系ファッション誌への広告代理、それらを連動させるメディア事業を手掛けていく。
「当面のメインの事業であるEC事業ではファッション誌の誌上で紹介された商品の取り寄せ代行、そして仮想ショッピングモールの運営を行っている。商品の取り寄せ代行とは、読者が誌上で紹介されている商品の中で、欲しいものをオーダーすれば取り寄せることができるというもの。すべての商品が手に入るわけではないが、取り寄せられるものはすべてが対象になる。そこでターゲットにしているのが、かなりの数存在するといわれる中国内陸部の可処分所得の非常に高い消費者層。中国では「Oggi」「Ray」「Vivi」「mina」といった日系ファッション誌の中国語版が発行されているが、そこで紹介されている商品はいずれも上海や北京のショップで販売しているものばかり。そこでこれらの雑誌に取り寄せサービスの告知をすることで、内陸部の読者へのニーズにアプローチできるわけだ。また、『Style-age.com』に開設した仮想ショッピングモールでは、アパレル、アクセサリー、小物、靴など日系の32ブランド、600アイテムを販売している。これらは日系ファッション誌に掲載されるようなブランド商品。メーカーと直で取り引きするため販売価格は抑えることができ、お取り寄せが商品単価650―700元であるのに対して、仮想モールは400元程度となっている。最新のブランドが購入できるだけでなく、マイページ登録することで、3D画面上で商品の着せ替えによる試着も可能だ。仮想モールが目指すのは“ネット上の高級デパート”。最先端のセンスのいいブランド商品を楽しみながら購入することができる」
――中国における通販ビジネスの難しさは物流体制などフルフィルメントの構築にあるといわれる。
「フルフィルメント部分ではグループ会社を活用し、システム構築では大宇宙信息創造(中国)、サイトデザインでは欧翼網絡技術発展(01 メディア)、コールセンター業務は微創大宇宙諮詢(Wecosmos)に委託している。一方で、グループにはない機能で一番腐心したのが物流体制だった。中国企業の物流会社数社と提携しているが、それなりのクオリティを維持している。サービス開始までに数十通りのテストを行ったが、結果は及第点だった。内陸部の都市に住むスタッフの親戚にプレゼントを送り、届いたときの状況をデジカメで撮影してもらった。箱の汚れや多少の凹みなどもあったが、物はいずれもきちんと届いた。1点だけ、茶器の一部がすこし破損したケースがあったが、配送中によるものなのか原因は分からなかった。中国には様々な保険があるのでそれらを活用すれば問題はない。そのほか、決済についてはネット決済、クレジットカード、また代金引換を活用。後払いでなければ問題はないとみている」
――中長期的には3年で年商20億円を目指している。そこで重要になるのが、EC事業、広告代理事業、メディア事業の連動によるシナジー効果の発揮だ。
「事業開始間もない現時点では、まずEC事業の素地を作ることに注力する。それと平行して展開していく広告事業、メディア事業も育て、この3体制によるシナジー効果を生み出すスキームも確立していきたい。EC事業は当初、市場が未成熟なため急成長は難しいと思うが、大きく化ける可能性がある。広告事業、メディア事業は収益性の高い分野で、ECと紙媒体の広告と連動することで、例えば、女性誌上でコラボレーションした限定品の通販枠を設けるなど、様々な販促やPRが展開できる」
――初年度に6万人の会員登録を目指しており、3年後には50万人規模まで拡大していく。日本と中国の消費者は購買パターンなどでどのように違うと見ているのか。
「基本的には日本も中国も購入パターンにはそれほど違いは出ないと思う。いいものを手に入れたいという購買意識も同様で、同時にものの売り方やサービスがよければ買い続けてもらえるといえる。通販という仕組みに慣れていない消費者が多いことから、EC事業は当初、成長は緩やかだと思うが、先々のポテンシャルは非常に大きい。中国は日本や欧米と違い、広い国土を持つ米国と同じタイプの通販だといえる。利便性の訴求により、習慣化するのは早く、生活の一部に組み込まれやすい要素は多いだろう」
――日本のEC会社ゼイヴェルと提携してイベントと連動した物販も試みるほか、先々には、年内にも自社商品の販売を手掛けるなど、事業を拡張していく。
「3月28日にはゼイヴェルが開催した『TOKYO GIRLS COLLECTION in 北京』と連動したEコマースも展開。ショーの中で紹介された10ブランドうち6ブランドを当社のサイトにて販売している。また、そのほかの事業として、仮想モール内で、現時点ではまだ中国に進出していない高級ファッション誌の提携ブランドを紹介し、販売することも手掛ける。EMSを使った、要は“海外個人輸入の代行”。中国にはない海外の高級ブランド商品が欲しいという富裕層は多い。そういった層にアプローチしていければと思う。当社は商品の取り寄せ代行や、仮想モールの運営により様々なDBを集積できる。それらを活用して、年内にもジュエリーやアクセサリーなどの自社商品のOEM開発、販売に着手する。スタイルエイジは様々な高級ブランドを取り扱うことで、消費者の“コンシェルジュ” となり、さらには自社ブランドを高めていき、DM 分野での事業拡大を進めていきたい。当社にはDBマーケティングを手掛けることができるグループのノウハウとバックボーンがある。購買にアクティブな中国女性層とそのDBマーケティング、プラットフォームの構築、メディア活用などのノウハウを活かし、さらに先々にはBtoB分野にまで波及させることを考えている」
情報提供: BiZpresso Vol.42 4月8日発行
2008/04/24 更新
中井晃司 氏 斯黛爾商務諮詢(上海) 董事COO
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