コンサルティング 中国
前回は、武田信玄公の言葉をお借りして、強固な城(制度)を築いても、人の心を掴まなければ国(企業)は滅びるというお話しをいたしました。人の心を掴むために、まずは、日中の人事環境の違いや、現地ホワイトカラーの就業感について考えてみます。「ここがヘンだよ日本人」の巻、はじまりはじまりー。
今回は“未知との遭遇”だぞ
海外投資トラブルの原因の多くは、現地状況の理解不足であるといわれるように、人材戦略についても全く同じことがいえるのではないでしょうか? まずは、現地の人事環境を理解することが始めの一歩ということで。
こうして表を見てみると、違いますねー。世界的に見ても日本が特殊な人事環境にあるようです。まぁ、最近は日本も変わったようですが…、“三つ子の魂百まで”で、日本人に染み付いているものはなかなか変わりません。日本では、個人は特定企業の中で、その企業が必要とする経験を重ねることで安定雇用が企業から提供されるという構造が長く続きました。そのため、会社が“人材を獲得し、確保するもの”という観点がそれほど意識されない傾向にあると思われます。そして、そのための人材へのPR活動も“苦手科目”にならざるを得ません。
海外投資トラブルの原因の多くは、現地状況の理解不足であるといわれるように、人材戦略についても全く同じことがいえるのではないでしょうか? まずは、現地の人事環境を理解することが始めの一歩ということで。
| 日本 |
| ・単一文化集合体 |
| ・新卒採用が主体 |
| ・年功序列の伝統 |
| ・終身雇用の伝統 |
| 中国/欧米 |
| ・異文化集合体 |
| ・中途採用が主体 |
| ・能力主義が主体 |
| ・期間契約が主体 |
「会社は学校ではありません」、いや、しかし…
「中国人は給料さえ上がれば、すぐに転職する」というような話をよく耳にしますが、各種調査や弊社の転職理由分析でも、多くは“スキルアップ”や “キャリアアップ”に関係しています。表をご覧いただければわかるとおり、人材にとってもハイリスクな環境の中で、どこでも “潰しが効く”というようなスキルを身につけたい、と考えるのは当然かもしれません。従って、個人にとってキャリアに直結するような経験や研修の機会を与えてくれる会社に入りたいと考えている人が多いようです。こういうことを書くと、昼夜厳しいビジネス競争に明け暮れてこられた皆様からは、「会社は学校じゃない!」という声が聞こえてくるような気がいたしますが、中国では会社はある意味「良いビジネス学校」でなければ、優秀な人材をキープすることはできません。
“見えないところを飾る”の江戸っ子が心意気ですが…
江戸っ子でなくても、ある程度日本人の美意識を表しているように思いますが、あまり自分の良いところを厚かましくいいたくない、という気質があると思います。“以心伝心”のコミュニケーションがある種の行動特性になっている日本人にとって、いちいち従業員に「これをして」「あれをして」そしてそれが出来たら「あれをあげる」「これをあげる」というのは相手に失礼で、“一を聞いて十を知る”ということが正しい姿として、会社と個人の双方に浸透しています。ですから、良い上司は部下がしっかりやっていれば、何もいわなくてもちゃんと評価するというのが理想形で、部下にしても仮に評価に不満があっても、黙って我慢していたりします。「私はこれだけやったのに、何で給料が上がらないんですか!」と上司に詰め寄るという場面は日本ではあまり想像できないですよね。しかしながら中国では、人材にとって、この会社に属するメリットは何か、この仕事で身につくことは何か、は常に関心事なわけです。そんなわけで、その辺りのことをしっかりと相手に伝えることから始めなければ、「日系企業は閉鎖的で、分かりづらい」というマイナスイメージは払拭できないことになります。延いては、誤解とミスマッチ、トラブルの原因となり得ますので、よくよく考えなければなりません。次回のテーマは“勇気を出して初めての情報開示”です。
「中国人は給料さえ上がれば、すぐに転職する」というような話をよく耳にしますが、各種調査や弊社の転職理由分析でも、多くは“スキルアップ”や “キャリアアップ”に関係しています。表をご覧いただければわかるとおり、人材にとってもハイリスクな環境の中で、どこでも “潰しが効く”というようなスキルを身につけたい、と考えるのは当然かもしれません。従って、個人にとってキャリアに直結するような経験や研修の機会を与えてくれる会社に入りたいと考えている人が多いようです。こういうことを書くと、昼夜厳しいビジネス競争に明け暮れてこられた皆様からは、「会社は学校じゃない!」という声が聞こえてくるような気がいたしますが、中国では会社はある意味「良いビジネス学校」でなければ、優秀な人材をキープすることはできません。
“見えないところを飾る”の江戸っ子が心意気ですが…
江戸っ子でなくても、ある程度日本人の美意識を表しているように思いますが、あまり自分の良いところを厚かましくいいたくない、という気質があると思います。“以心伝心”のコミュニケーションがある種の行動特性になっている日本人にとって、いちいち従業員に「これをして」「あれをして」そしてそれが出来たら「あれをあげる」「これをあげる」というのは相手に失礼で、“一を聞いて十を知る”ということが正しい姿として、会社と個人の双方に浸透しています。ですから、良い上司は部下がしっかりやっていれば、何もいわなくてもちゃんと評価するというのが理想形で、部下にしても仮に評価に不満があっても、黙って我慢していたりします。「私はこれだけやったのに、何で給料が上がらないんですか!」と上司に詰め寄るという場面は日本ではあまり想像できないですよね。しかしながら中国では、人材にとって、この会社に属するメリットは何か、この仕事で身につくことは何か、は常に関心事なわけです。そんなわけで、その辺りのことをしっかりと相手に伝えることから始めなければ、「日系企業は閉鎖的で、分かりづらい」というマイナスイメージは払拭できないことになります。延いては、誤解とミスマッチ、トラブルの原因となり得ますので、よくよく考えなければなりません。次回のテーマは“勇気を出して初めての情報開示”です。
情報提供:
BiZpresso Vol.42 4月8日発行
BiZpresso Vol.42 4月8日発行2008/04/15 更新
青山裕和 氏 グッドジョブクリエーションズ Business Development Manager
グッドジョブクリエーションズ
[住所] 中国上海市南京西路1038号梅龍鎮商厦1510A室
[電話] 6267-8111 / [FAX] 6287-0500
[E-mail] japandesk@gjc.com.cn
[URL] www.goodjobcreations.com.cn/
プロフィール…東京の企業信用情報会社で情報課長として特殊調査や信用情報コンサルタントに従事。中国進出企業のリスクマネジメントに対する需要がきっかけで、中国ビジネスに関わる。06 年、人材会社グッドジョブクリエーションズに入社、現在、Business Development Manager。
グッドジョブクリエーションズ
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