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マーケティング 中国
消費者達の素顔を探る(3):地方都市の大きな可能性
「外資企業にとっては参入しやすく、市場も大きい半面、競争が厳しい」―。上海市場の競争の激しさは、日本を国体レベルとしたら上海は世界の競合が集うオリンピック並みと、「ジェトロセンサー」(※)2月号で報告させていただきました。一方、地方都市の市場と消費者にはどのような特徴があるのでしょうか。湖南平和堂(湖南省長沙市)の寿谷(すたに)正潔総経理に、長沙市の消費者の特徴を聞きました。
毎日270人増える長沙市の富裕層
寿谷総経理は「(高所得者層では)消費に上海も長沙も大きな違いはない」と語ります。同店のメインターゲットは月収3,000元以上、30代、役職に就く、自家用車購入者です。市内の免許取得者は、1日につき約270名増加しています。自家用車を買えるだけ豊かになった富裕層は、長沙市でも着実に増えています。
一方、消費者としての洗練度では、やはり上海市に軍配が上がるようです。高いギフト需要などメンツが消費の原動力である点は中国共通ですが、長沙市の消費者には「お金はあるが何を買ったらいいか分からない、いわゆる一山当てたような人も多い」といいます。
また、湖南平和堂では、消費者を把握する上で、外資系企業への勤務や留学経験などの“国際派”という観点は重視していません。20-30代国際派ホワイトカラーがブランド構築のターゲットと消費の牽引役である上海とは異なる特徴といえます。
一番乗りでブランド構築
長沙市でブランドを構築するには、誰をターゲットとすればいいのでしょうか。実は、既に湖南平和堂自体が、長沙市民にとって憧れのブランドであり、同店の客がブランド構築のターゲットになります。
滋賀県のスーパーマーケットである平和堂は、同県と姉妹友好都市協定を締結している湖南省の要請に応じて、高級デパートとして、1998年11月に進出しました。当時、高級デパートの開店は湖南省で初めての試みでした。
寿谷総経理は、「地方都市では買い物をする場所が集中することから、消費者の信頼を最初に勝ち取った店が成功する。そのためには、その土地では売っていない特色ある商品を導入する必要がある」と成功の秘訣を語ります。
湖南平和堂の年商は、99年から07年にかけて2.5倍に拡大しました。今でこそ富裕層をターゲットとしたデパートが多数進出していますが、長沙市一番乗りという平和堂のブランドイメージは他の追随を許しません。
あえて地方都市に一番に進出し、ライバルが進出する前に富裕層に向けてブランドイメージを構築する。湖南平和堂の成功は、地方都市における消費市場の大きな可能性を示唆しているように思えます。
情報提供: BiZpresso Vol.41 3月25日発行
2008/03/29 更新
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