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     ■ 顧長衛  蒋
     お互いの才能を信頼しあう夫婦の呼吸が名作を生み出す

顧長衛
Profile
西安生まれ。映画監督。『紅高梁(赤いコウリャン)』『覇王別姫(さらば、わが愛)』などではカメラを回す。2005年2月、映画監督としての初作品となる『孔雀』が第55回ドイツベルリン映画祭で審査員特別賞・銀熊賞を獲得。


Profile
安徽生まれ。1994年にNHKと中国の共同製作ドラマ『大地の子』に出演。2004年、第10回華表賞(中国)の最優秀主演女優賞を獲得。代表作品に映画では『』『覇王別姫』などがあり、テレビドラマでは『中国式の離婚』など。


カメラマンとして張芸謀や陳凱歌という中国二大巨匠と映画制作に携わった顧長衛。彼の映画監督としての第一作『孔雀』は、2005年2月の第55回ドイツベルリン映画祭で審査員特別賞・銀熊賞を獲得し世界を沸かせた。この作品は意味深いシーンが多く、解釈の仕方は人それぞれ。そこで今回、この映画に込められたメッセージを監督に伺った。さらに彼のパートナーであり、『大地の子』では主人公の妻役を演じた女優、蒋麗にも話を伺う機会を得た。日本人にもなじみの深いお二人のWインタビューを送る。

  ☆映画『孔雀』では全編を通じクジャクは最後の1シーンのみに出てきただけでしたが、なぜ題名を『孔雀』にしたのですか。  
 
顧: (しばらく考えこんで)『孔雀』という名前は、文字通りの意味として考える人も、複雑な意味が込められていると考える人もいるでしょう。実際、中国、特に北方では、70〜80年代、新年やお祭りの時、家族全員で動物園へ行き、サルや孔雀を見て楽しむ習慣がありました。感覚的には、今日、廟や教会に行ったり、コンサートを聞いたり、新年の鐘の音などを聞きに行くのと同じです。この映画を『孔雀』と名付けたのは、自分を回顧し、当時の温かさや素朴さを感じる事で、未来に向かって込み上げてくる希望に満ちた感覚を味わってほしいからです。
 
  ☆映画祭では何が評価されたと思いますか。  
 
顧: 言葉や文化は違っても、人生を綴るストーリーは理解し合えます。『孔雀』はごく普通の人々の暮らしに焦点を当てています。彼らの生活条件は悪く、苦難に直面し、自分の運命を捉える事が出来ないでいます。映画を見て荒涼感に襲われた人もいるでしょう。それでも私はこの映画が美しいと思うんです。
 
  ☆家族5人が廊下で一緒に食事するシーンが何回も出てきますが。  
 
顧: 映画の舞台は、計画経済の時期。食料、燃料など全てが計画の下支給されていました。貧しい時代であり、だから「食べた?」と聞く事は一つの挨拶であり、最大の関心事でしたので繰り返し出したのです。
 
  ☆撮影時はSARSの時期でしたね。  
  顧: あの時期は安陽で撮影していましたが、外出できなくて、しかも私たちの使っている車は北京の車のため、付近の住民がよく警察に通報していたね。時には救急車まで来たよ。警官と『宇宙服』姿の人たちと何回も会ってね、すっかり顔見知りになったよ。  
  ☆本来は別のシナリオで、奥さんが主演女優として映画を撮る予定だったそうですね。  
  顧: 『青衣』というシナリオもあったのですが、2人で『孔雀』のシナリオを見た時、彼女がシナリオの良さを気に入り決めたのです。そのため彼女が演じる機会がなくなってしまいましたがね。  
  ☆奥様は変わらずお綺麗ですね。お二人の事を少しお話頂けますか。  
 
顧: 結婚したのは93年ですが、私たち2人が、結婚に至ったのは縁があったからでしょう。(横を見て)今も、変わらず綺麗ですね。
蒋: 私は彼を質素だと感じていました。
顧: 農村の青年みたいでしたからね(笑)。
蒋: 素朴で温厚篤実、信頼できる人と思ったのよ。
ーーこの時の2人の会話は息が合い、饒舌だった。
 
  ☆では、蒋麗さん。『大地の子』についてお聞きします。参加のきっかけは?  
 
蒋: NHKから話があり、オーディションに行ったんです。他にも候補はいましたが、私のイメージがドラマの役に近かったのでしょうね。
 
  ☆撮影中の、今も覚えている印象深い事は?  
 
蒋: 一つは、日本人の予定の立て方と進行の見事さですね。撮影前半は私の出番が殆どなく、撮影チームと一緒にいる必要がなかったんです。多くの撮影は半年後と教えてもらいました。そして半年後、本当に言われた通りの、その日のその時間に私の演じるシーンが撮影開始となり、その正確さにビックリしました。雨が降ったり不可抗力の状況が発生したらどうするのと聞いたんです。そしたら、シナリオを変更してでも時間通りに進めると言うんですから驚きましたよ。もう一つは、上川隆也さんがとても努力していた事です。中国語が全く話せないのに、台詞を全て暗記してましたね。
 
  ☆大地の子は大反響でしたね。  
 
蒋: いくつものファンクラブまでできて撮影地に行くツアーまで組まれました。北京で、多くのファンと会いましたし、私自身も日本の映画祭に参加しました。
 
  ☆最近では中日合作の映画やドラマが徐々に増えてますね。  
 
蒋: とても良い事ですね。日本の映画やドラマのレベルは高く、多くの共同制作を進めて、互いに学び合うべきですね。
 
  改革開放初期の、小さな街に住む平凡な人々の物語『孔雀』  
 
改革開放初期の70、80年代。中国北方にあった、小さな街の五人家族に起きた出来事を綴る物語。その家族の中でも20歳前後の多感な3人の兄弟にスポットが当てられている。一番上の兄は、子供の時、軽度に脳を患った。しかし、心の中にはしっかりとした考え方を持っている。
二番目の姉は、細身で美しいながら剛直で気骨があり、意地っ張り。夢のためには何事にも動じず、積極果敢に取り組んで行く。そして末っ子の次男は、多感で鬱ぎみ。心の中に思う事が余りにも多く、遂には家から出ていく。時に朗らかに、時に激高し、時に愚昧に夢を追い、理想に幻滅する…。理想と現実の狭間で揺れる若者たちだったが、最後には平凡な生活に戻っていくというストーリー。制作には2年という時間が費やされた。カメラマン出身の監督ならではの美しい映像を通して、当時の人々の物事の考え方や生活スタイルが、ありありと目の前に見えてくる。
 
  大地の子  
 
中国残留孤児、陸一心(日本名、松本勝男)は善良な中国の夫妻に育てられるが、結婚して数年後、偶然にも実の父に会う。中国人の養父と日本人の実父の間で葛藤する一心と、彼を取り巻く人々との心の触れ合いを、雄大な中国の風景をバックに描いた感動の大作。
 
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